コロナ過の中お盆は皆さんいかがお過ごしになりましたか?・・・そんな時に入庫した車両ですが・・・
不要不急な外出を控えてることが多かった今年のお盆ですがそんな時に起きた事件簿です。
エアコンコンプレッサーにはオイルが入ってます。このオイルには大まかに2種類のオイルがあります。普通に使ってるコンプレッサー用のPAGオイルとHV・EVに使用されてる電動コンプレッサー用のPOEオイル何が違うのかというと通電性能があるかないかです。PAGオイルには通電性が有POEオイルには絶縁性があります。POEオイルを使っている電動コンプレッサーにPAGオイルを入れてしまうと車両にHV/EV電源からの電気が車両に流れてしまい最悪の場合車が壊れて動かなくなります。
前置きはこの位で・・・何が起きたのかというと、HV車にエアコンの効きが悪いから少しでも改善させようかと通販で売ってるエアコン用の添加オイルを入れてしまったようです。PAGとPOEの違いを知らなかったようです。入れてしまった後にネットで調べて慌ててウチに電話されてきました。ライン洗浄の施工をお願いされましたが・・・
ライン洗浄中にコンプレッサーを外して中古のコンプレッサーと並べてみると
流石に9200kmしか走行してない珍しい中古部品!電源のコルゲートチューブが掛かってる配線にカバーが付いてきませんでした。
よく見るとこのコンプレッサーHFC134/HFO1234共通で使用できるコンプレッサーのようです。ココで予想外のことが・・・共通コンプレッサーと言うことはオイルも共通・・・コレもコンプレッサーに書いてありますね・・・PS-A2とあります。調べてみるとR-1234ガスに使用してるコンプレッサーオイルは今のところ純正以外を使用するとどうなるのかデータが取れてないようです。
コンプレッサーオイルとデジカントバッグのセット(純正)
リキッドタンクの中身だけ交換出来るようです。 デジカントバッグって言うみたいですがたいそうな名前付けてます。通常ですとリキッドタントかドライヤなんて言い方してますね。
この車両1年くらいしか経ってませんが半分くらいしかエアコンガスが入ってませんでした。冷えが悪いのはそのせいかもしれないですよね。交換作業を終えて組付ける前にザックリと真空引きして漏れの確認!その後全てを組付けながら30分間真空引きをして規定量を入れて完了!
次の日の午前中気温32℃電動コンプレッサーでの最低温度は10℃位エンジンが掛かっている状態でアクセル踏んで回転をあげても変わりません。何故なら
電動コンプレッサーだし!クランクプーリーにはベルトが付いてません。全てが電動のようです。
今回は正に生兵法は怪我の元って感じの内容です。